中塚 四郎
 

1933(昭和8)〜1986(昭和61

神崎郡福崎町出身。

神崎郡には古くから教師の作文運動が、萩原節男氏を中心にさかんであった。中塚もその影響を受けている。

 新日本製鉄勤務時代、はじめ柔道に励んでいたが、いつしか職場仲間に連絡と交流をかねた落書帳をまわす活動を始める。やがて数冊になって、それらが整理され『聞いてくれ、みんな』として東京から出版。マスコミに紹介され話題をよぶ。

1960年代、青年のさまざまなサークル運動が始まると、西播サークル協議会を結成し、その会長となった。“ひとりぼっちの青年をなくそう”というよびかけで、サークルの群が協力し交流をもっていく。最盛期は関西で最大規模を誇る組織になった。

同時に中塚たち、落書帳の仲間は詩サークル「てんぼう」を発行しはじめた。最初はガリ版雑誌だったが、後には軽印刷で。その時代をよくあぶり出している。

                     記 市川宏三