船地 慧


昭和7年5月15日生まれ

昭和28年 日本エディタースクール2年コース卒業

昭和26〜29年 探偵クラブ編集部勤務

昭和29年 帰姫して教職に就く

昭和42年 「怒りの祭儀」で社会新報文学賞受賞

昭和46年 離職 文筆活動に専念

昭和48年 日本推理作家協会会員

昭和50年 姫路文化賞受賞

昭和55年 姫路市民文化協会市民文化賞受賞
      半どん文化功労賞受賞

      昭和59年 日本文藝家協会会員

           昭和63年 日本図書館事業後援会事業部長

                           平成13年 永眠   

 氏は、上京して江戸川乱歩の門をたたき、探偵クラブ社に勤務。その後郷里で教職に就くかたわら、推理小説だけではなく悪漢小説、郷土史、ルポルタ―ジュ等多岐にわたる分野で活躍。また、「姫路文学」の同人でもあり地方の文学向上にも寄与している。

平成6年8月、8年にわたって総合宗教雑誌「大法輪」に連載し、原稿用紙2,700枚にもなった超大作の歴史小説「修羅を翔ける禅僧・沢庵『たくあん』」を出版する。『ドン・キホーテ』の面白さにひかれてスペインに渡り、キホーテの遍歴をたどった時、出石町出身の江戸初期の禅僧沢庵を主人公にすれば日本版ドン・キホーテが書けると直感し、帰国後、沢庵が歩いたさまざまな寺を現地取材し、禅の世界を知るために参禅もした。こうして完成した作品は、武芸あり恋愛あり、そして人間沢庵の側面も随所に出た、小説の面白さを満喫させるもので文壇の評価も高い。永年にわたり情熱高きその創作活動は、文芸のみならず地方の芸術文化の振興に多大な貢献をした。