黒川録朗賞 |
後藤克浩 |
1974年(昭和49)生まれ。地元加西で産出する「長石(おさいし)」を素材として創作活動を展開、その発表の舞台はヨーロッパ諸国やオーストラリアなど、世界にまたがっている。
近年の代表作として、「カウラ日本庭園」「ベリビューパーク」(いずれも豪州)のモニュメントがあげられる。
障害者とのワークショップにも取り組み、新しい角度から障害者芸術の可能性に光を当てていることもすばらしい業績である。今後の活躍が大いに期待される才能である。
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柴田昌子 |
1964年(昭和39)生まれ。1995年より数々の展覧会で入選をかさねる。
「柴田さんの作品は余計なもののない純粋な世界です。これまでの創作の中でテーマとなった「らせん」や「ほぐれとむすぼれ」、「咲(しょう)−形あるもの幽(かそ)けきもの」などの連作では、ごくシンプルな背景は背景としてテーマを引き立て、近作で多用されるカッターナイフによる繊細な線描も見事に浮き立って美しく映えています。そこには人間が抱えている根源的な何かが現われ出ているように思われます」という推薦者の言葉である。
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いちぞう |
松岡一三 |
1970年(昭和45)生まれ。高校時代より演劇をはじめ、プロデュース・Fの客演などを経て、1994年、輝くシリウスのような劇団をつくろうと「天狼星計画」を旗揚げ。その演劇歴は20年になる。ミュージカルを取り入れた青春物語、科学の先端技術を題材にしたSF、近年には人間の内面を見つめる奥深い作風を見せるなど、幅広いジャンルに取り組んでいる。ほとんどの公演にオリジナルのシナリオを制作し、演出家として役者として精力的に活動するほか、播磨の各劇団が加盟する「はりま劇団協議会」の代表もつとめる。「映像都市2008」の合同公演は、地元播磨の演劇界が飛躍をとげた大きな事業であった。
作品に「フラワーズ」、「FUTAKO」、「NIRVANA」、「ショート」などがある。
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みずかみむら |
水上村・川のほとりの美術館 |
1999年5月1日、日本初のフォークアート美術館として開館。館長・岩田美樹さんと二人の妹さん、夫君の版画家・岩田健三郎氏の協力のもとに運営されている。建物は赤茶色の洋風納屋をイメージしたものである。暮らしのなかで生まれる民衆芸術の作品として、絵画・書・版画・ガラス・陶・木・布・彫刻などの展示をしている。一階にはミュージアムショップとカフェがあり、来館者はゆっくりくつろげる。
また、食べ物の地産地消をめざす「食・地の座」の事務局も兼ねており、多岐にわたる文化・芸術活動の発信拠点となっている。
主な展覧会
李朝時代の伝統風呂敷・ポシャギ展(韓国刺繍博物館所蔵)
中国上海近郊・金山の農民画と代表作家・張新映氏の全作品展示
ベトナム・ドンホー村の版画 岩田健三郎氏の版画
浅田重子さんの「布の手あそび」展 山下ひろし氏の絵など
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